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江ノ電
フィッシュナビのブログでは、私と出会う魚や生物、そして鎌倉の身近な自然と季節を日常生活に交えて記事にしております。
普段そこにいる誰もが目にする光景ながらも、(当たり前すぎて)見過ごしがちな素朴なネタを見つけ、そこに秘めた魅力を浮き彫りにしていきたいと思います。自然や魚が相手なので記事の更新は気まぐれ!でもコツコツ地道に発信していきますので、読んでくださった皆様にとって何らかの情報になれば幸いです(月に1回/毎月1日に更新します!)。
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★芦ノ湖の釣り★ 回遊性の大型ブラウントラウト(希少個体)

  • 2010/05/03 19:36
  • カテゴリー:芦ノ湖

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 ブラウントラウトの性格を述べると・・

警戒心が強く、常に疑心を抱きながらも、一度食べると決心したらその捕食は豪快そのもの。“繊細”と“豪快”さの両面を兼ね備え、血液型で例えるならまさに知性的なAB型の気質の持ち主といえよう。
ここ芦ノ湖では、幼魚~成魚ブラウントラウトが放流されており(その年ごとの放流事情にもよります)、その中には稚魚や若魚から生き延び、完全に野生化した回遊性のブラウントラウトも生息しております。ここで書く「回遊性(ちょっと降海型)」とは、銀毛化しかかっている個体を示しております(※湖でも、海と間違えて銀毛化する個体もいる)。

その姿はまるで弾丸のような体つきで太い、遊泳力があり、眼がよく、賢い、そして用心深いときた。何も気配のない湖面に突如現れ、一瞬で餌やルアーを見極め、もし僅かな疑いでも感じようなら もう二度とその場には現れることはない。未練を一切残すことなく消え去る回遊性ブラウントラウト・・いつもそこに残るのは、私の敗北、脱力感、後悔、そして治まらない手の震えだけ。道具云々とか・・、技術云々とか・・、経験値云々とか・・、もうそんな次元ではない。この出会いは1シーズン必死に通い続けて一度あるか否かで、たとえあったとしてもほんの一瞬の出来事!もうこればかりは成す術がなく一期一会のようです。

この回遊性の大型ブラウントラウトを釣ることは、「芦ノ湖フィッシングにおける最難関」と言っても決して過言ではないでしょう。芦ノ湖の釣りをよく知る者は、誰もが苦い経験するのではないだろうかと思います。

そんな芦ノ湖の釣りで、私の強い味方になってくれるのは「風」です。
芦ノ湖に通う方なら誰もが参考にする重要ファクターの1つで、その風ひとつで良くも悪くも状況を変え、時には気難しいトラウトの警戒心を解いてくれる時があるからです。
もちろん、暴風になってしまえば私に釣りすらさせてくれませんので、そのギリギリの境目でどこまでちゃんと「釣り」をしている状態にもっていけるか、これがこの釣りの最大の肝となります。
あとはそれを繰り返し行い、出会いのチャンスを待つ他ないのです。

特にショア・フィッシング(岸からの狙う釣り)場合、場所や攻め方が限定されているので、各々の持論や技量度云々を語るよりも、「マスにとって良い状況の時にその場に居るか否か」が最大の肝になると思います。この釣りで肝に銘じとかなければいけないのは、「主導権は常にマスと自然側にある」ということです。

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そんな回遊性の大型ブラウントラウトが現れる条件はというと、いつも決まって同じ。
まずは曇天、そして強い「向風」が吹きつけ、暗黒な湖面には三角波が立ち、今にも波頭が砕けそうな状況です。吹き付ける向風の中での釣りは、苦戦を強いられますがこの時がトラウトの警戒を解きまさにベストチャンスといえます。荒れ狂った湖面に突如水柱が立ち、ワカサギ群れがパニックを起こし逃げ惑いアチコチに飛び跳ねます。そう、その真下には捕食スイッチが入り興奮したブラウンが目を光らせているのです。その体色はより色調が強くなり、暗黒な湖面に黄金色の魚体がクッキリと浮び上がり、その泳ぎは「早く」「鋭く」、そして「大胆」になります。

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そして2010年5月、私が芦ノ湖に通い続けてから8年が経ち、やっとのことで釣れた貴重な1本!全てが報われた瞬間でした。
勿論マグレですし、サイズに関しても決して記録モノではありませんが、豊満な弾丸ボディーにはブラウンの代名詞である黒点と僅かな朱点をちりばめ、目元にはエメラルドグリーンのアイシャドーをキメた極美の雄ブラウンでした。

因みに、これは釣ったばかりの写真。鱗はまるで金箔と銀箔を貼ったような美しさですが、時間が経つにつれ見るみるうちに全身が暗色に色褪せ、ひとつの “生” が終わりました。この天然色は儚く有限の美であることを教えてくれました。

私は食べる為にキープする主義ですが、無駄には取らない(釣らない)主義でもあります。
私の経験上、この様子だとまだまだ釣れそうな雰因気ですが、今日はこの1本で十分!午前7時すぎには納竿となりました。丁寧にクリーニング(下処理)を施し、キンキンに氷詰めして下山となりました。

分厚い胴体は、普段からワカサギを飽食している証。腹を裂くと、なんと胃袋からは15尾のワカサギが出てきました。そしてこの「16尾目の捕食」がこのブラウンと私の運命を180度に分けてしまったようです。

身はキレイなオレンジ色で、皮下には分厚い脂肪を蓄えておりました。
身質をみると、やっぱりアトランティックサーモン側に近いことが分かります。刺身、塩焼き、お寿司、そしてスモークにも・・、脂が甘くコクがありこの上ない極上のブラウントラウトを堪能することができました。

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