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フィッシュナビのブログでは、私と出会う魚や生物、そして鎌倉の身近な自然と季節を日常生活に交えて記事にしております。
普段そこにいる誰もが目にする光景ながらも、(当たり前すぎて)見過ごしがちな素朴なネタを見つけ、そこに秘めた魅力を浮き彫りにしていきたいと思います。自然や魚が相手なので記事の更新は気まぐれ!でもコツコツ地道に発信していきますので、読んでくださった皆様にとって何らかの情報になれば幸いです(月に1回/毎月1日に更新します!)。
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★巨大魚イシナギ(第1話) ~オヤジの背中に映ったものは

  • 2011/08/04 20:13
  • カテゴリー:日記

ファイル 101-1.jpgファイル 101-2.jpgファイル 101-3.jpgファイル 101-4.jpg

いきなりですが、これが巷を騒がせている?“イシナギ”です。
千葉県勝浦に住む大先輩の竿師MOON平野さんが釣り上げたものです。
ちょっと解説すると、ここでいうイシナギは俗に「オオクチイシナギ」のことを言い、スズキ科の魚では最大かと思われます(クエなどはハタ科なので・・・)。普段は水深400mもの深海に生息しておりますが、初夏~夏にかけて産卵の為に浅場(水深150mほど)へ移動するので、この間が釣りの好ターゲットとなります。アベレージでも30kgと驚きですが、釣師が目標に掲げているのは全長2m(100kg)オーバーとまさに畳サイズ!イシナギはイカが大好物なので、まずは活イカを確保すべくイカ釣りから始め、そこから本命のイシナギに展開していきます。泳がせ用のヘビータックルを用い、狙う獲物が大物だけに、むしろ釣れない方が正しいといっても過言でないほど一発大物狙いの世界であります。
「食」においても超高級魚で味は絶品!まさに季節魚でありながら狙って釣れる(獲れる)魚でないので市場にはほとんど出回る事がありません。イシナギの名前は知っていても、その素顔や生態はまだまだ謎な魚でありました。

そんなイシナギを愛して止まない平野さんから、その過熱ぶりは普段から聞いておりましたが、どうやら今年は特別なようだ。1回の出船でトータル10本ぐらい釣上げられているそうで、多い人だと1人で数本、中には今期通算で10本以上釣っている人もいるとか。驚くべき事は、釣れるサイズも半端なくつい最近、勝浦で100kgオーバーが釣り上げられ、50kgオーバーは数知れず・・・・と言っている事がケタ外れ。釣り船が帰港しイシナギの水揚げが始まると周囲のギャラリー達が集まるほどで、過去にさかのぼってもここまで釣れた事はないそうだ。

その大物釣りを実現する為、調整や段取り、身を削って、気を振り絞って・・・・・、日々費やしてきた努力と、その努力を支える精神力は相当なものであったと思います。そのプレッシャーの中で獲ったイシナギは紛れもなく貴重な1本になった事でしょう(平均サイズだけどねと冷静でしたが)。平野Jr.と比較してもかなり大きい事が分かりますが、平野親父が苦労して取った獲物、そんなオヤジの背中に映ったものを感じ取ったに違いないでしょうね(たぶん)。こういう風景が今の時代に足りない「食育」の一つなのかもしれません。
とにかく相手は巨魚なので、仲間に近所に親戚に・・・おすそ分けされたそうです。そりゃ~当然ですわね(大きいですから)。
釣師しか味わえない特典がここにある事を改めて教わりました。

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