幻の高級魚 アラ入荷!?
- 2014/01/03 17:12
- カテゴリー:日記
年も暮れようとするとき、お客様から1本の電話が…「今日、キンメ(金目鯛釣り)に出たんだけど、面白いのが釣れたから後で八鳥さんのところに持って行きますよ」との事、その話し方で何かサプライズ感があるなと思いましたが、一体何を釣ったかは明かしてくれませんでした。
そして遂にクーラーボックスを開けるとビックリ!その中にいるのは“アラ”ではありませんか(驚)。テンションアゲアゲな私に「これ八鳥さんにあげますから食べてみてください」と神様のようなお言葉。ただでさえ市場に出回らない魚ないのに、しかも鮮魚が出回らないこの年末の時期に、魚の飢えた私にまさに天からのプレゼントでした。
“アラ”そのものは知っておりますが、今までに接した事(釣った事も、食べた事も)がなかったのでこんなにじっくり見たのは生まれて初めて…という事でまずはじっくり観察。
アラはクエやハタと同じ仲間なのですが(ハタ科の魚なので)、尾鰭の形状は円形と思いきや(通常クエやハタはそう)アラは二股。ヒレの先端は黒く尾びれの付け根はやけに細い、体側に沿って黒く太い帯がはしり体色はシルバーメッキ調ボディーで角度によって細かい鱗が反射する。容姿についてはクエやハタのような肉厚感はなく、どちらかと言うとスズキっぽい体型、スズキ+タラ÷2で割った感じで本家クエのフォルムとは程遠い。そしてエラ蓋にはアラのシンボルであろう2本の太くて大きなトゲが、これに刺さったら病院行きだなぁ~と注意しながら解体を進めた。
その見かけ判断でアッサリ味なのかな~と思いきや、その期待は裏切り(良い意味で)、鍋にすると旨みとコクあるのかとビックリした。この点はクエに非常に似て同様高級魚に位置付けてられている意味がよ~く分かりました。
…という事で胃袋・皮は湯通しで、アラ・肝・半身は鍋物に、残り半身は5日間じっくり寝かせて(ホントはあと二日寝かせる予定でしたが待ちきれずにフライング)、言うまでもなく究極の刺身が出来上がりました。正月という事で昆布〆にしましたがそのままでも間違いなく旨いはずです。
お蔭様で本当に貴重な経験をさせて頂きました。