★松葉ガニ検定★ これを読んだらカニ検定80点以上取れます!
冬の荒狂う日本海にて…
日本の地形上、夕日(西側の空)を背にした場合、もし海が左側にあれば=太平洋であり、右側にあれば=日本海です。当たり前といえば、当たり前なのですが、鎌倉(太平洋側)育ちの私からすると、夕日=海は左側という感覚が強く、この真逆の光景に立たされると、「あぁ、遥々日本海の地に来たんだなぁ」と実感します。
私のカミさんは、山陰(鳥取県大山町)出身で、またカミさんの誕生日である12月になると実家から松葉ガニが送られてきます。その恩恵に感謝し年に一度だけ贅沢させて頂きます。この松葉ガニというのは、いわゆる「ズワイガニ」の事をいいます。気候と栄養豊富な海域である日本海側育ちのズワイガニはとても美味とされ、それが、越前ガニ、松葉ガニ、間人(たいざ)ガニ、等、地域ブランド化されております。
同じズワイガニでも日本海産のブランド化されたカニは、その市場価値は他産のズワイガニの数倍~10倍と跳ね上がると言われ、それら偽装を避ける為、獲ったら蟹のハサミにブランドタグを巻いて区別をつけております(私からすればどのカニも美味しいですが)。
鳥取県産の松葉ガ二の中でも、2015年秋には新しいブランド「五輝星(いつきぼし)」が誕生しました。甲幅13.5cm以上、重さ1.2kg以上、そして姿が完全である事(手足の欠損がないなど)、ほか色合いや身入りなど厳しい基準などもクリアしたものだけが「五輝星」の名を与えられます。平均的には2万円前後と思われますが、それが初物(はつもの)である場合、何百万円と値がつく事もあります。
因みに、我々がカニとして喜んで食べているのはズワイガニのオス(♂)であって、メスはとても小さく「セコガニ」「親ガニ」という名で売られており、地元消費が主になります。値段も雄ガニの1/10程度(300~1000円ぐらい)で小さいゆえに身がわずかなため、汁物にしたり、卵や甲羅の内側にある内子(卵巣)を食したりするのが一般的です。
甲羅についている黒い点々は、カニ蛭(カニビル)といってこれが付着しているのは脱皮してからしばらく経つものを意味し、筋肉がしっかり形成し(=身が詰まっている状態)美味とされてます。つまり逆をいうと、脱皮した直後のカニの身は水っぽくて身が細くズボッと抜けるので「ズボガニ」といいまた殻が薄くて輸送も難しいので地元消費が主みたいです。
ちなみにこのズワイガニの寿命は?
魚の場合、鱗(うろこ)の年輪をみれば概ねは判定できますが、カニは脱皮により殻を脱ぎ捨てて成長するので何を指標にしたらいいのか分かっておりません。殻の径でおおよその脱皮数をみるそうです。ただメスに関しては11回の脱皮、オスは~13回脱皮をしたら生涯を終えると言われております。メスの場合、年に1度、定期的に脱皮するのですが(最長寿命は11年ぐらいと推測)、しかしオスは個体によって脱皮の時期はバラバラ(~13回/10数年と推定)。
「カニ検定」の参考資料に頂ければ幸いです。これを読んだ後にカニ検定をすると80点以上は取れると思います。