★真冬の鎌倉を楽しむ★ 春を先取り!一味違ったサクラを楽しむ(桜貝拾い)
「師走」「年越し」「正月」「みかん撒き」「七草」「鏡開き」「どんど焼き」「大寒」・・、これら冬行事を次々に終え、冬も折り返し地点を迎えました。
そして2月に入り「節分」も過ぎ、暦上ではやっと “立春” になったものの、厳しい寒さはしばらく続きそうです。「新春」「迎春」「立春」・・・、春のハシリを活字で目にするようになったものの、やはり桜が咲かないと本当の春とはいえません。そんな桜の便りなんてまだまだ先の話、梅の花もポツポツな今日この頃です。
そんな真冬の鎌倉では、ひと足早く、また一味違った “桜の楽しみ方” があります。
それは海辺での「桜貝拾い」であって、波打ち際に散りばめられた桃色ピンクの美しさに魅せられ、また宝物探し的なワクワク感もあり、誰もが夢中になれるのが最大の魅力です。
桜貝とは・・・、
分類的にいえば、本家サクラガイをはじめ、モモノハナガイ、オオモモノハナガイ、カバザクラ、べニガイなどなど、これらピンク色した小貝を総称して「桜貝」と呼んでおり、特にここら一帯にはカバザクラが多く生息しているように思えます。貝殻は薄くて透明感があり、それはまるで淡桃色の薄ガラスのようです。手中に握りしめればすぐに割れてしまうし、自然下でも波砂に揉まれれば粉々に消えてしまい、何とも儚い運命の持ち主なのです。その美しさを留めておくには、透明な瓶などの容器に入れておくのがよいでしょう・・。
まさに努力の結晶が詰まった、何とも(鎌倉らしい?)小洒落たインテリアに早変わりです。
桜貝が採れる場所は、鎌倉付近の海岸ですと「材木座」や「由比ガ浜」が有名ですが、鎌倉西部エリアですと、江の島を境に東浜(腰越側)や西浜(江の島水族館付近)でもよく見かけます。因みに、私は東浜派で、天気の良い休日には家族連れて散策することが多いです。そんな海辺は貝殻の宝庫、もし波打ち際で足元に目を凝らし歩いている人がいたら、それはサクラ貝を探している人かもしれません。ただ先客がいたからといって諦めることはありません。たとえ人が探した後でも打ち寄せる波ごとに状況は変わり、新たな探人にチャンスを与えてくれるからです。
この “桜貝拾い” ・・・特にこれといった奥義はありません。
成果としては、1時間粘ってたった2~3枚で終わる時もあれば、波打ち際に「これでもか~」と言わんばかりのサクラ貝が打ち上げられる時もあります。こればかりは時の運、また自然相手の遊びなので、数と状況は選べませんが、それなりの成果が形として表れるのがよいのです。
海辺の訪問者にお土産をもたらしてくれる桜貝、ただあまりにも夢中になりすぎ、押し寄せる波に気づかず足を濡らす人も数知れず(私も含め)、ご注意あれ・・・。
タイトルの趣旨より、真冬を舞台に書いておりますが、“桜貝拾い” そものもは一年中楽しむ事ができますので、その点だけ補足しておきます。
東洋のアマルフィ―?といえる海岸沿い(稲村ケ崎~七里が浜)。美しい絶景を求め、晴れた日は多くの人で賑わいます。